不動産投資ならではのリスクの一つとして、所有者への管理責任が挙げられます。
今回の記事ではその中の火災に焦点をあてた「消防点検」についてお話します。
こんにちは!ビジベース管理人の『キク』(@busi_base)です。
日本の災害といえば、真っ先に地震を思い浮かぶ方が多いと思いますが、火災もまた一瞬で多くを奪う恐ろしい災害です。
耐震基準が厳しくなった結果、家々が倒壊しにくくなったいま、次に注意すべきは火災対策です。
みなさんのアパート・マンションの点検・備えはいかがでしょうか?
※不動産投資の災害リスクについては不動産投資の地震・火災等の災害リスクとは?対策方法を解説します!をご覧下さい。
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不動産投資の地震・火災等の災害リスクとは?対策方法を解説します!
地震・火災・台風・津波・土砂崩れ・洪水など、自然による災害は不動産には付き物です。 しかし、なにも対策を打たないままでは、大事な不動産が大きなダメージを受けてしまいます。 ...
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賃貸アパート・マンションにも消防設備点検の義務がある!
日本においては、共同住宅の所有者等に消防設備点検の義務が課されています。
規模によって異なりますが、特に該当しやすいのが、延床面積150㎡以上の共同住宅の場合、所有者等は下記のように定期的に消防設備を点検・報告する必要があるということです。
・機器点検・・6ヶ月に1回以上外観又は簡易な操作により確認する。
・総合点検・・1年に1回以上消防用設備等の全部または一部を告示に定める基準に従い、作動させ、総合的な機能を確認する。
さらに、3年に一度、点検の結果を所轄の消防庁または消防署へ報告しなければなりません。
違反すれば30万円以下の罰金または拘留と重たい処分が待っています。
みなさんはしっかり報告していますか?
実際のところ、法律上の義務を違反していることを知らないオーナーがたくさんいらっしゃいます。
「消化器」と「火災報知器(警報器)」の不備が多い
この消防設備点検に関しては、有資格者によって点検を行う必要があります。
専門の会社に依頼した結果、消防設備点検によって見つかりやすいのが、消化器の使用期限切れと住宅用火災報知器の設置義務違反です。
しかし、専門家に依頼し作業が終わるまでには多少時間が掛かりますので、それまでに万一火災などが発生したら大変です。
心当たりのある方は、取り急ぎこの二つを確認してみましょう。
消化器
消化器は経年とともに、ガス圧の低下や本体の錆びの進行が見られるため、製造から10年で「要交換」と憶えておきましょう。(もちろん10年未満でも点検は必要です。)
10年経過後も3年毎の耐圧性能点検をクリアすれば継続使用できますが、手間と高額な費用を考えると交換するのが得策です。
なお、消化器は2011年に規格が新しくなっており、旧型式をいまだに利用しているアパート・マンションは2021年12月31日までに全交換しなければなりませんので注意してください!
住宅用火災報知器(警報器)
みなさんのご自宅にも付いてるかと思いますが、賃貸住宅も各戸に住宅用火災報知器の設置が必要です。
2011年5月までの設置が消防法で義務付けられていますので、住宅用火災報知器未設置の賃貸住宅は現在進行形で法令違反です。
機器は数千円から購入することができます。
設置もドライバー1本でDIYも可能な手軽さですので、未設置の部屋がある場合は早急に対応しましょう。
下記のパナソニックの住宅用火災警報器は2個セットにも関わらず、とても安価でおすすめです!
まとめ 意識をしたことがなかったオーナーは、すぐに対策を
万一火災が発生し、入居者が亡くなる事態となれば、罰金30万円どころか遺族への賠償金の支払い、不動産の事故物件化などによって、賃貸経営はおろか、ご自身や家族の人生にも多大な影響が及ぶことになります。
また、所有物件が消防設備点検・報告の対象では無かったとしても、やはり入居者の命を預かっているともいえる我々オーナーは、対策を考え、行うことは必要だと思います。
いつ起こるか分からない災害に備えて、この記事をきっかけに是非一度火災リスクについて真剣に考えてみてください!