相続財産の中でも、大きな割合を占めることも多い不動産の大変な遺産分割協議を終えて、ホッと一息つきたいところです。
しかし、早めに「相続登記」まで完了させないと後々面倒なことになるかもしれませんよ?
こんにちは!ビジベース管理人の『キク』(@busi_base)です。
不動産の所有者が亡くなった場合、その不動産の登記名義を相続人へ名義変更することを相続登記といいます。
この相続登記は、法律上期限が定められていないうえに、放置をしても罰則がありません。
しかし、放置しておくと様々なデメリットが発生しますので、今回は早めに相続登記をする重要性を理解していきましょう。
※空き家を放置することのリスクについては空き家の放置が問題な理由とは?主な4つのリスクに分けて解説します!をご覧下さい。
-
空き家の放置が問題な理由とは?主な4つのリスクに分けて解説します!
「空家等対策の推進に関する特別措置法」、いわゆる「空き家特措法」の施工から3年が経過しました。 ですが、空き家は人口減少も重なり、今後も増大が見込まれる重大な社会問題です。 ...
スポンサーリンク
不動産を売却することができない。
不動産の名義が亡くなった方のままだと、当然誰が名義人か分かりません。
仮に誰が相続するか決めておいたとしても、本当にその不動産が該当の相続人の所有になる保証はどこにもありません。
ですので、相続登記をしなければ第三者に権利を主張することができないのです。
こういったことから、相続登記をしないと不動産を売却や担保に入れたりといったことが出来なくなります。
ただ、実務上、先に売買契約を結んだ後に、相続登記をするといった方法も無くはないです。
しかし、相続人全員が売主になる必要があったり、想定より時間が掛かったり、万一手続き途中に名義変更が難しくなると損害賠償請求まで発展する可能性もありますので非常に面倒です。
権利関係の複雑化
不動産は名義人が亡くなった時から、名義を変更するまでは相続人全員の共有となります。
その相続人のうち誰かが亡くなると、権利はさらにその亡くなった人の相続人が相続され、共有の権利者が増えていきます。
上記の通り、共有の不動産は、共有者全員の同意がなくては建て替えも売却もできません。
放置の末、相続人が数十人に膨れ上がってしまい、全員の同意をとる手続きに膨大な時間と高額な費用が必要になるケースもあります。
財産価値以上に費用がかかっては元も子もありません。
相続登記に必要な書類が用意できない
亡くなった人の住民票や戸籍は役所が保存していますが、その期限は住民票で5年、戸籍で150年までとなっています。
150年放置するのはなかなか難しいことですが、仮にデータがなくなってしまえば必要書類を取得できず、登記の手続きに支障をきたすことになります。
まとめ 早めの遺産分割協議と相続登記を!
全国で「相続未登記などで所有者が分からなくなっている可能性がある土地」が九州より広い約410万ヘクタール以上あるとされています。
それが一部の公共事業の弊害にもなっています。
たとえ面倒でも、自分の身内だけでなく、他人に迷惑をかける可能性もありますので、早めに相続登記の手続きを済ませてしまいましょう。
※空き家を放置することのリスクについては空き家の放置が問題な理由とは?主な4つのリスクに分けて解説します!をご覧下さい。
-
空き家の放置が問題な理由とは?主な4つのリスクに分けて解説します!
「空家等対策の推進に関する特別措置法」、いわゆる「空き家特措法」の施工から3年が経過しました。 ですが、空き家は人口減少も重なり、今後も増大が見込まれる重大な社会問題です。 ...